お知らせ_日経225

週間レポート/自動売買システムULTRAアップデート内容と解説

Gohan

今回は、自動売買システム「ULTRA(ウルトラ)」のアップデート内容についての案内と、解説をいたします。

今回は結果を改善するアップデート内容が含まれます
  1. ULTRA戦略の弱点であったトレンド相場の克服
  2. 簡易トレーリングストップの実装
  3. Optimus戦略のブラッシュアップ
  4. チャート描画スケールの改善

上記を順に解説をします。

① ULTRA戦略の弱点であったトレンド相場の克服

ULTRA戦略は、レンジ相場において非常に高いパフォーマンスを発揮します。誰が使っても安定した利益を上げやすいのが特徴です。しかし一方で、強いトレンドが一方向に続く場面では苦戦しがちでした。

特に現在(2025年4月)は、ULTRAが苦手とする相場環境が続いており、「BAND幅抑制」というフィルタで新規注文を抑制するパッシブ(消極的)な対応をしてきました。

今回のアップデートでは、非常にシンプルな計算式によって「トレンド相場かどうか」を自動判定し、得意な場面のみで稼働する機能を実装しました。これにより現在ような激しい相場でもアクティブな動作が可能です。

設定方法は、フィルター項目から「BAND-拡張又は2nd-BAND拡張」を選択してください。

「BAND拡張または2nd-BAND拡張」による動作の違い

ULTRA戦略において15分足(フィルタ=使わない)では、良いサインと悪いサインが混在しています。たとえば、急落時や大幅な上昇時には大きなロスカットが続いてしまいます。

このように、今回の「BAND-拡張」フィルタを使用することで、100%ではないにせよ、多くの場面で有効なサインが判定されるようになりました。

フィルタ=使用しない

フィルタ=BAND拡張

フィルタの仕組み:

ボリンジャーバンドの特性を利用しています。

  • バンドが拡張(エキスパンション)している → トレンド発生中
  • バンドが収縮または一定 → レンジ相場

バンド幅の変化を測定しているわけです。また、センターライン(MA期間)を1stバンドとは別に設定可能です。

「2nd-BAND拡張」について

異なる時間足(足種)を使ってフィルタリングが可能です。
たとえば、1st-BANDを30分足、2nd-BANDを15分足に設定することで、より素早いBAND変化を拾うことが可能になります。

例として、2025/4/7 23時過ぎに、足種15Mの場合には絶好の場面で「売り判定」となり一気に1000円幅の利益確定も可能となっています。しかし基本的には足種が長い方が安定するため、「1st-BAND」の足種は30Mとして、「2nd-BAND拡張」の足種を15Mとし、安定を図りつつも機敏さも狙うなどが可能です。

足種=30Mの場合

足種=15Mの場合

※「2nd-BAND拡張」を選択しても、チャート表示上は「BAND-拡張」と同じですのでご了承ください。

② トレーリングストップの試験実装

今回、簡易的なトレーリングストップ機能を実装しました(※試験運用中です)。

動作例:

  • Trail-ON = 300円
  • Trail-Stop = 50円

とした場合、 含み益が300円を超えた後に、利益が50円以下に減少したタイミングで即時決済注文が実行されます。

今後、含み益の増加に応じて自動的にTrail-Stop幅を調整できるよう、機能を強化する予定です。

③ Optimus戦略のブラッシュアップ

Optimus戦略についてもブラッシュアップを行いました。
ただし、内容が多いため別動画にて詳細に解説予定です。

なお、設定の簡便さや安定度を考慮すると、現段階ではULTRA戦略のご利用を推奨いたします。

④ チャート描画スケールの改善

ここ最近、異例な値幅の値動きが多発しており、チャートの縦軸スケールが見づらくなる場面がありました。

そこで、今回はVBAにより縦軸スケールを自動調整する仕組みを導入しました。

足種を変更後、チャート左側にある「再描画」ボタンをクリックすることで反映されます。

■ 一般に知られていない自動売買の特性

日経225Mini(先物)の自動売買では、理論上は細かく頻繁に取引するほど利益を上げやすい傾向があります。Mini1枚でも月間100万円以上の利益が狙えるトレードモデルも私自身もあります。

しかし、バックテストでは上手くいきそうでも、現実のトレードではその通りにはいかないことが殆どです。

日経225先物市場は“生き馬の目を抜く”ような激しい取引が繰り広げられており、個人投資家にとっては見えにくい脅威がいくつも存在しています。

例えば、機関投資家によるHFT(超高速取引)では、個人投資家をターゲットとした動きもあるようです。そうした面からも、動作頻度は少なくてもULTRA戦略をおススメします。

■ 今回のアップデートにより期待できる成果

  1. 設定の難易度が下がり、より扱いやすくなった
  2. 足種を問わず安定した利益が期待できるようになった

なお、ULTRAおよびOptimus戦略のアップデート後の検証システムについては現在開発中で、本日中には間に合いませんでしたが、完成次第、別途お知らせいたします。

自動売買システム制作者として、ユーザーの皆さんにはケガなく安定した結果を得る使用をしてほしいと心から願っています。そのために、今回のULTRA戦略のアップデートは大きな一歩になると確信しています。

P.S.

※ダウンロード情報などは20時ころまでにメールでお知らせします。サーバーPCでの入れ替えは明日朝までに実施いたします。

ABOUT ME
かぶ自動化LAB
かぶ自動化LAB
代表 三澤
2005年から日経225先物株取引を自動化しています。現在は楽天RSSⅡで日本株・ETF・株価指数先物の自動取引システムを考案からシステム制作まで一貫してやってます。コレがめちゃ楽しく、日々研究を重ねながらシステム制作&取引をとても楽しくやらせてもらってます!
記事URLをコピーしました